2026.05.09 00:00
コラム
ミライマッチ第9節レポート
「競争は自分にとって素晴らしい環境」(田村魁世)
今季最後となるミライマッチ第9節が5月8日、三重ホンダヒート(三重H)と、鈴鹿市のホンダアクティブランドで行われ、28-24で白星。今季の通算成績を8勝1敗で終えた。
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開始5分にSOティアーン・ファルコンのトライで先制するも、その後は自陣にくぎ付け。連続トライを許し7-12と追う流れとなったが、前半終了間際にWTB大籔洸太のトライで再逆転。後半もスコアは離れることはなかったが、攻守とも粘り強さを見せ、競り勝った。
ミライのラストマッチが復帰戦となったのはSH田村魁世。2月27日、花園Lとのミライマッチで負傷して以来、2か月ぶりの実戦だった。
「最初はシーズンには間に合わないと思ったんですが、治療とケアのおかげで戻ってこられました。1試合でも出てゲーム感覚を取り戻して、来シーズンを迎える方が意味があるかなと」
イアン・フォスター共同コーチから「伸び盛り」として名前が出たのは昨シーズンのこと。その言葉通り、今季は開幕戦のリザーブに名を連ね、後半21分、アーロン・スミスに代わって出場。以降、2月7日の第7節までレギュラー争いに絡んでいた。
「開幕戦でメンバーに入れて、そこまでは良かったんですけど、シーズンに入ってからは、なかなか自分のパフォーマンスがうまく出せなかった」
パス、キックの精度、仲間とのコミュニケーション…。リーグワン実戦でのプレッシャーに格闘している最中のアクシデントだった。
「ケガしたときはさすがに落ちましたけど、すぐ切り替えて目の前のリハビリをやったので、こうして間に合った。意味のある経験ができたシーズンだった」
田村の名は、ミライマッチ前日のフォスター氏の会見でも再度上がった。まだまだ伸びしろがあるということだ。リハビリ中に上半身を鍛え直し、さらに筋力アップ。筋肉のつきかたは、まるでFLのようだ。
「ケガしている期間、やれるのは上半身(のトレーニング)だったので、S&Cで追い込んでもらって、一段と強くなって戻ってこられた。これでもっと走れるようになれれば強みができる」
SHは来季も激しいポジション争いが待っている。
「競争は自分の成長には素晴らしい環境。先輩後輩、切磋琢磨しながら9番を背負うつもりでやっていきます」
実戦復帰から先発争いへ。目標のランクを一つ上げてシーズンを締めくくれた。
もう一人、来季の「ブレイク候補」はWTBカストン・マイケルズ。摂南大で活躍したルーキーは166㌢81㌔のサイズ。すばしっこさはもちろん、相手に絡まれた後も前に出続ける体幹の強さを持つ。この日も後半から出場、らしさを発揮した。
「ヴェルブリッツに加わって、ゲームの知識が深まったし、自分の強みもよくわかりました。空中戦にさらに強くなって、戦術もより理解しなくては」
南ア出身。まもなく訪れるオフは久しぶりに帰国の予定だ。
「これまでは兄弟がビデオを送ってきてくれてました。家族には長い間、会っていません」
チームの練習がオフになったら、家族へのお土産を買いに行くという。
しばし翼を休めて、来季へのエネルギーを蓄える。(森本優子)

SH 田村魁世

大柄の選手の間を器用にすり抜けるWTBカストン・マイケルズ

ミライマッチの今季ラストトライはLOハリー・ボルトルッシ