2026.03.24 00:00

第12節マッチレポート 「いまは自分たちの立ち返るところがある」(彦坂圭克)

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第12節マッチレポート


「いまは自分たちの立ち返るところがある」(彦坂圭克)


 トヨタヴェルブリッツは3月22日、リーグワン第12節で静岡ブルーレヴズ(静岡BR)と対戦。終始、激しく競り合う展開となったが、終盤に引き離され24-34で敗れた。

 気温13度。やや肌寒いパロマ瑞穂ラグビー場。試合は静岡BRが先行し、ヴェルブリッツが追いすがる展開。激しいフィジカルの応酬となり、ヴェルブリッツは何度も土俵を割りそうなところから盛り返したが、一歩及ばなかった。

 試合の分かれ目は後半30分。ヴェルブリッツがFL青木恵斗のトライ、SO松田力也のコンバージョンで24-27と3点差に追いあげ、さらにギアを上げようとした場面。ハーフライン付近でのスクラムから、相手に押されながら球を出したが、直後の密集で敵将FLクワッガ・スミスに絡まれた。反則をとられ地域的に後退、33分にトライを許した。クワッガは後半23分、LOヒンガノ・ロロヘアが相手インゴールにボールを置こうとした際も身体を下に入れ、トライさせなかった。南ア代表キャップ63のベテランが勝負所(crucial moment)でヴェルブリッツの進撃を止めた。

 この日、序盤も苦しんだ。11分、16分と両LOが相次いでイエローカードで一時退場となり、FW6人で戦う時間帯も。スクラムも相手独特の組み方に戸惑った。

「僕たちがアジャストできなかった。もうちょっと自分たちのスクラムにフォーカスすべきだった」(HO彦坂圭克)

 それでも崩れることはなく、終盤に追い上げられたのはチームの成長だ。これで4連勝はならず、順位は8位となったが、試合後の会見に重苦しさはなかった。

この日は応募から選ばれた小学生のキッズ記者2名も出席、「前半、ペナルティが続いた場面がありましたが」と姫野和樹キャプテンに質問した。

「起きてしまったことは変えられない。悲観的にならず、次のプレーにフォーカスしました」

 キャプテンは12歳の少年の問いに「僕が12歳の頃、そんなこと考えたこともなかった(笑)。日本の未来は明るいと思いました」

キャプテンに緊張した場面を尋ねたキッズ記者に対しては、ハンセンHCからも返答があった。

「緊張には2種類あります。準備が出来たことで生まれる緊張と、準備不足からくる緊張。チームはいま、いい練習が出来、自信を持ち、いい緊張感で臨めています」

 いい準備が出来た上での結果ならば、悔しさはあれど、うつむくことはない。彦坂も「今はハイパントをとって、そこからしっかりチェイスするという、自分たちの立ち返るところがある」と、戦い方も揺らいでいない。

 次節は今季初のショートウイーク、ビジターゲームで横浜Eと対戦する。第7節の対戦では14-20で敗れ最下位に落ちた。その一戦がチームが立ち直るきっかけとなった。

 ハンセンHCは勝負のポイントを聞かれ「相手よりたくさん点をとること」と軽いジョークの後、「準備に尽きる」とひとこと。

「火曜までの過ごし方が非常に重要です。前回の対戦では多くのチャンスを作りましたが、当時のチームには自信がなかった。今は別のチームです。火曜までしっかり過ごせれば、チームに戻ってもゲームプランをクリアにでき、エナジーを保てる。楽しみな対戦になります」

 進んでいる道は確か。そのまままっすぐ進んで、横浜に向かう。

(森本優子)

HO 彦坂圭克

HO 彦坂圭克

後半9分、トライを挙げたWTBヴィリアメ・ツイドラキ

後半9分、トライを挙げたWTBヴィリアメ・ツイドラキ

後半18分から出場したPRタウファ・ラトゥはトップリーグ・リーグワン通算50キャップ

後半18分から出場したPRタウファ・ラトゥはトップリーグ・リーグワン通算50キャップ