2026.02.09 00:00
コラム
第7節マッチレポート
「一人でプレーせず、チームとしてやりたいことを冷静に考える」(髙橋汰地)
トヨタヴェルブリッツは2月7日、リーグワン第7節で横浜キヤノンイーグルス(横浜E)とパロマ瑞穂ラグビー場で対戦。前半を7-3とリードして折り返したが、後半に逆転され14-20で敗れた。
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新装なった瑞穂での初戦。メイン、バックスタンドを埋めた7340人の観客の大半がホームスタジアムでの初白星を期待したが、残念な結果に終わった。
気温8度。風もほぼない中での対戦。バイウイーク明けの一戦、序盤は前節までの課題が修正されていた。ブレイクダウンで優位に立ち、スクラムも安定。TMOでトライがキャンセルとなったが、ひたむきなプレーにスタンドからは拍手が起きた。26分にはSO小村真也のキックをWTB髙橋汰地が相手と競り合いながら着実にキャッチ、体勢を保ちながら走り込んできたCTBシオサイア・フィフィタにパス。右中間に飛び込みトライ。7-0と先制した。しばしば横浜Eに攻め込まれる場面もあったが、FL青木恵斗、HO彦坂圭克らがピンチを防ぎ、そのアナウンスでスタンドは湧いた。
7-3での折り返し。相手にPGを追加された後の14分、スクラムを起点にCTBニコラス・マクカランがトライ。コンバージョンも決まり14-6とリードを広げる。ここまで粘り強く戦ってきたヴェルブリッツだったが、終盤になるとノックフォワードなどのミスで前に出る勢いが鈍り始める。
20分に横浜Eにトライを許すと、直後にもミスでエリアを失い、23分に逆転トライを奪われ、14-20と追う立場に。その後も攻撃のチャンスはあったが、反則でプレーは途切れ、スコアボードを動かすことはできなかった。
終了間際、相手の狙ったPGが外れ、乾坤一擲のカウンターアタックを仕掛ける。最後は大外にいたNO8姫野和樹キャプテンに渡ったが、相手にタックルされノックフォワード。試合終了となった。
「ボールを大事にすることができなかった。最後の場面だけでなく、ターンオーバーや、タックルされたときにボールキャリーがルーズになった」(スティーブ・ハンセンHC)
「良い部分もあったが、スティーブが言うようにスキルの部分で問題を起こした」(姫野キャプテン)
敗戦の中にあって光を放ったのはWTB髙橋汰地のハイボールキャッチ。フィフィタの先制トライをはじめ、相手と競り合いながら、何度も着実にキャッチ、すかさず次のプレーに繋げるなど、年を経るごとに安定感は増している。
「自分の強みだと思っているので。競りやすいところに上げてくれて、いい感じに入った」
ヴェルブリッツデビューとなったLOヒンガノ・ロロヘアもボールキャリーでアピール。「前半はすごく緊張しましたが、自分の出来ることに絞りました。これからもまだ緊張すると思いますが、ベストを尽くします」。LO陣が厚くなったのも、頼もしい材料だ。
後半、ヒンガノが激しいタックルを見舞った際には、メインスタンドで観ていた仲間から声があがった。選手一人ひとり、ピッチから勝ちたい気持ちも伝わった。ただ、足りないものもあった。
「リーグワンにはたくさん強いチームがある。1個のミスも許されない状況で、今の立ち位置がある」(ハンセン氏)
リードしていても、終盤に畳みかけられない。いったんトライを許すと、失点が続く。第4節のBR東京戦でも29-10で折り返しながら、終盤に連続トライを奪われ、敗れている。今回も同じだった。
「後半、自分がノックフォワードなどして相手にボールをあげるシーンもあったので、もっと細かいスキルをやっていかないと」(髙橋)
80分を通した一貫性は、近年抱えている課題でもある。
「一人でプレーせず、チームとしてやりたいことを冷静に考えながらプレーしていけば、結果は変わっていたかも」(髙橋)
これで第7節を終え、1勝6敗の12位。後は追って追って、追いかけるだけ。次節の対戦は唯一無敗の埼玉パナソニックワイルドナイツ。無心でぶつかるしかない。
試合後、うなだれる選手たちにスタンドから「信じてるから」と温かな声援が飛んだ。どんな時も背中を押してくれるVOLTsの信頼に応える、チームとして一体感を感じさせる試合を見せてほしい。(森本優子)

WTB 髙橋汰地

最後まで勝利をあきらめなかったNO8姫野和樹キャプテン

デビュー戦は80分フル出場。LOヒンガノ・ロロヘア