2026.01.26 00:00
コラム
第6節マッチレポート
「僕は上手くいくまで努力し続ける」(三木晧正)
トヨタヴェルブリッツは1月25日のリーグワン第6節で、磐田市ヤマハスタジアムで静岡ブルーレヴズ(静岡BR)と対戦。19-43で敗れ、通算成績を1勝5敗とした。
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吹き付ける冷たい風よりも、ゲームの内容が応援に訪れたVOLTsの心を凍らせた。
「たとえて言うと壊れた車のよう。一つ直すと、次の箇所が壊れる」。会見の第一声、スティーブ・ハンセンHCは試合をそう振り返った。
青一色に染まったヤマハスタジアム。風7㍍、強風下の前半。ヴェルブリッツは序盤からコリジョン(接触局面)で強い圧力を受けた。1対1では止めきれずディフェンスで反則して陣地を失う。6分には、この日100試合出場を果たした相手PR伊藤平一郎に先制トライを許した。その後も接点で優位に立てず、試合を支配された。懸命に止め続けても、継続してボールを動かされ、防御が薄くなったところを突破された。前半20分で4トライを奪われ0-24。
「ラック周辺のディフェンスの立ち位置が狭くなりすぎ、外側のスペースを相手にとられてモメンタムを作られた」(ハンセンHC)
後半はディフェンスを修正、突破は防げたが、スクラムトライを許すなど、苦しい状況は続いた。
終盤にHOスカルク・エラスマス、SH田村魁世らのトライで点数を詰めたが、終了直前にもトライを奪われ、19-43で敗戦。開幕戦に勝利して以降5連敗、11位となった。
「2試合連続で前半で試合が決まるような展開。何かしら問題があるのかわからないが、自分自身もう一度見直して、最初の10分20分にフォーカスを置けるよう準備していきたい」(姫野和樹キャプテン)
前節のS東京ベイ戦でも、開始20分で3トライを失った。個々の奮闘は確かも、それがチーム力として昇華しきれていない。
ハンセンHCは「ハードワークが結果に繋がっていない。チームの誰にとってもタフな状況。コミットして努力を重ねるしかない」とした。
厳しい状況の中、一筋の光明は第3節・神戸S以来、メンバー入りしたFL三木晧正だ。後半11分、FLウィリアム・トゥポウのHIAの一時退場でピッチに入ると、持ち前の地を這うタックルを見せ、23分に交代出場した後もボールの周辺で働き続けた。
「個人としては、もう少しプレーする時間が欲しかった。それを延ばすために日々やってるので」
目を潤ませながら言葉を絞り出した。
「上手くいかないときに自分たちが一つになれずに、相手にモメンタムを作られてしまった」
今必要なのはチームとしてのコネクション。一つにならなければ、この先を戦い抜くことは厳しい。
「僕たちのプライドだけではなくて、それ以上のこと。応援してくださる方々に誇りを持ってもらえるようなチームになるために、全員が当事者意識を持って変わるとき。もっともっといい景色を見られるように、頑張るだけ。誰かに背中を押してもらうのではなくひたすら努力する。僕は上手くいくまで努力し続ける」
ヴェルブリッツの将来は、全員が三木と同じ決意で挑めるかにかかっている。
リーグワンは今週バイウイークに入り、次節は2月7日、パロマ瑞穂ラグビー場に横浜キヤノンイーグルス(横浜E)を迎え撃つ。
愛知県内でのホストゲームは開幕節の豊田スタジアム以来、2か月ぶり。新装なった瑞穂では、ヴェルブリッツは初めての公式戦となる。
現在の順位は11位、横浜Eが12位。お互い、今シーズンの浮沈をかけた一戦となる。この日、気温7度の中、スタンドを真っ青に染め、最後まで声援を送り続けたレヴニスタのように、今度はVOLTsがスタンドを緑一色に染め、選手たちを力づけたい。(森本優子)

FL 三木晧正

初キャップとなったWTBセミシ・トゥポウ。兄ウィリアムとの同時出場はお預けに

後半35分にヴェルブリッツ初トライを決めたSH田村魁世