2026.01.19 00:00
コラム
第5節マッチレポート
「平常心でやることが大事」(松田力也)
トヨタヴェルブリッツはリーグワン第5節で1月17日、東京・えどりくで首位を走るクボタスピアーズ船橋・東京ベイ(S東京ベイ)と対戦。10-39で敗れ、通算成績を1勝4敗とした。
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リーグワン初年度、2022シーズン以来となる「えどりく」での試合。気温13度と暖かく、雲一つない青空の下での一戦。その晴天が曲者だった。前半、ヴェルブリッツは太陽をほぼ正面に見るサイドでのスタート。試合開始のキックオフ、太陽が目に入って捕り損ねたボールを素早く相手に拾われ、開始17秒で先制トライを許す。S東京ベイは同スタジアムで24連勝中。ビジターゲームの洗礼だった。
その後、ヴェルブリッツはフィジカルで受け身に。相手を止め続ける際に犯したペナルティで、着実に3点を刻まれた。
「相手にどんどん圧力をかけられペナルティ、セキュリティにもミスが出始めて、流れをつかまれてしまった」(FL姫野和樹キャプテン)
18分にはラインアウトから繋がれてトライを許し、20点のリードを許す。直後、ヴェルブリッツも相手ゴール前のラインアウトがあったが、ボールがこぼれ相手に渡り逸機。ヴェルブリッツがチャンスをミスで失うのに対し、S東京ベイは相手のミスを逃さず得点に繋げる。前半を終えて0-32での折り返しとなった。
後半、点差は開いていたが、ヴェルブリッツがペースをつかみ始めたのは、SHアーロン・スミス(5分)、SO松田力也(22分)、FBティアーン・ファルコン(13分)らベテランがピッチに入ってから。15分にはファルコンが大きく抜け出し、FB髙橋汰地のトライに繋げた。後半40分にもHO加藤竜聖がモールからトライを決め、最終スコアは10-39。この日の観客は5008人。同会場では2022-23シーズン最終節の東京SG戦の5651人以来、2番目の多さだった。
S東京ベイのフラン・ルディケHCも「前半はやるべきことができた。後半(ヴェルブリッツに)ベテランが出てきてから試合をコントロールされた」と、会見で3人の名前を挙げた。
スティーブ・ハンセンHCは「チームにはプランがあり、戦術に応じて起用を判断する。小村、松田とも才能ある選手。前半のゲームプランは小村に合った内容で、ただ遂行力が伴わなかった。後半の松田は非常に良くコントロールしてくれた」
序盤からFWが強いプレッシャーを受けたことで、想定していたゲームプランに綻びが生じた。
チームは開幕勝利以降、4連敗の10位。会見で調子の出ない原因を問われた姫野キャプテンは「それがわかったら苦労してないんですけど」と苦笑しながら、「自分たち自身、やるべきことを信じて前に進むしかない。今週の練習に関しては毎回出しきった。1日1日の積み重ねにフォーカスをしていくことが重要」と前を向いた。松田も「いま大事なのは自分たちのやってきたことをぶらさないこと」と同様のコメント。
「プレッシャーがかかった中でばらばらにプレーするのは簡単。そこで全員が同じ絵を見てプレーする。これまでやってきたことを信じてやり続けられるか」
リーグワンは5試合を終え、カンファレンスBの対戦はいったん終了。次節からは交流戦が8試合続く。
「ひとつ噛みあい出せば、プレーに余裕ができていい選択ができる。やってきたことは間違ってない。楽観的になる必要も、悲観的になる必要もない。平常心でやることが大事」(松田)
今こそ、数々の修羅場を経てきた司令塔の言葉を胸に刻みたい。(森本優子)


後半15分にトライを挙げたFB髙橋汰地

交代出場後、すぐに髙橋のトライに繋がるブレイクを見せたFBティアーン・ファルコン