2026.01.12 09:10
コラム
第4節マッチレポート
「ミスを取り返そうと孤立しない。チームとして動く」(茂野海人)
昨年に続き、2度目の開催となった小倉・ミクニワールドスタジアム北九州でのホストゲーム。3連休初日の1月10日、今回も11394人の観客でスタンドは埋まり、グリーンのホッケーシャツを着た九州のVOLTsから大きな声援が贈られた。
リーグワン第4節、リコーブラックラムズ東京(BR東京)との一戦はヴェルブリッツが前半29-10とリードして折り返したが、後半にじりじりと差を詰められ、17-28で逆転負けした。
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風速9メートル、後半には雨も降りだす厳しい天候下の一戦。試合もイエローカードが4枚(ヴェルブリッツ1、BR東京3)と荒れ模様となった。
ヴェルブリッツ風上の前半、開始1分にBR東京に先制トライを許すも、10分にはラインアウトからLOジョシュ・ディクソンのトライで同点に。13分にはSO小村真也のキックパスをWTBマーク・テレアがキャッチ、FB髙橋汰地がトライを決めて逆転。その後も21分、24分とマーク・テレアが連続トライを決め、29-10で折り返した。
風下になった後半、流れが変わる。1分、スクラムで反則をとられる、5分にはトライを許し、29-17に。空が暗くなり雨も降り始めた。10、11分と続けて相手にイエローカードの判定。15人対13人と数的優位の状況に。だが結束したのは相手側だった。ヴェルブリッツはスクラムでの反則が続き、地域的に後退。17分にはPGを追加され、人数が多い時間帯に追加点を奪えなかった。24分にはHO彦坂圭克がシンビンとなり、今度は一人少ない状況に。主導権は相手に渡り、終盤に2トライを奪われ29-37で敗れた。
スティーブ・ハンセンHCは「試合の中でプレーの仕方を見失った。特に15人対13人の時間帯、個人でプレーしすぎようとしてペナルティが続いた」。姫野和樹キャプテンも「プレッシャー下でプレーが個人個人になってしまい、流れをつかめなかった」と悔やんだ。
BR東京のSH TJペレナラキャプテンは、人数的に不利な時間帯を「FWに頼った。スクラムには自信があり、ペナルティを取れると思った」と振り返った。
「スクラムには大体1分かかる。ペナルティをとって判断を下すまで、また1分ある。そうやってうまく時間をコントロールした」(ペレナラ)
後半、ヴェルブリッツの反則は9、
相手は4。リードしている時間帯にとどめを刺せず、終盤、相手に時間をコントロールされた。
ハンセンHCは「勝ちたい気持ちが強すぎるあまり、無理にプレーしようとしすぎる」。昨季からの課題も顔を出した。チームとしての成功体験の少なさからだが、それは勝って身につくもの。悩ましい状況だが、指揮官は「人生とは、いかに学びを次に繋げるかに尽きる。これをチームの成長につなげていきたい」と前を向いた。
前半、新加入のWTBマーク・テレアが連続トライを決め、今季初先発のSH茂野海人が存在感を発揮したのは、明るい材料。茂野は後半15分までの出場で、相手FBアイザック・ルーカスにアンクルタップ、SHペレナラが抜けた後も戻って止めるなど、度々ピンチを防いだ。
「どれだけいいプレーをしても、チームが勝てなかったので…」と笑みはなかったが「(初先発も)あまり自分を出し過ぎないようにしようと」。
そのベテランのバランス感覚こそ、チームを勝利に導く大切な要素だ。
「ミスを取り返そうとして孤立しないこと。チームとして動かないと」(茂野)。
シーズンはまだ序盤。もう一度、足元を見つめ直して、再スタートを切る。(森本優子)

LOローレンス・エラスマスはデビュー戦フル出場

初トライの直後、再びトライを決めたWTBマーク・テレア

ライジングから実績を重ねたSO/FBエイダン・モーガンも後半20分から出場

LOローレンス・エラスマスはデビュー戦フル出場